宅配便とか書留とか、届けたときに留守だと入る不在通知。
当然そこには鼠屋という名字が書かれている。
配達の担当者は最初相当面食らったんじゃないか。
ほとんどの人は生まれてこのかた「鼠」なんて字を書かされたことはないんだろうから。
引っ越した初めの頃に届く不在通知は「鼠に似ている字のようなもの」がよく書かれてた。
それが、最近気づいたんだけど、ここのところ入ってくる不在通知とかの字が、
妙にちゃんと「鼠」になってたり、惜しいけどあと一歩くらいのことまで来てたりしてる。
明らかに上達してるのね。
度々書かされるうちに形がさまになってきたってのもあるだろうし、
人によっては気になって辞書とかで調べちゃったりしたんじゃなかろうか。
もし自分がそういう経緯で珍しい字を新しく書けるようになったら、周囲に自慢するに違いない。
「お前『鼠』って字書けるかよ?俺、書けるぜ。すげーだろー!」
って。
そんなふうに自慢の種を作ってあげられたんだとしたらこの名字も少し役に立ったのかもしれない。
でも、基本的には「お手数かけてすみません」って気分です。